リハビリ治療blog 成長期腰椎分離症について|横浜市金沢区の整形外科|中村整形外科

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リハビリ治療blog 成長期腰椎分離症について

スポーツ障害:成長期腰椎分離症

〜早期発見が大切な理由〜


『成長期腰椎分離症』は、スポーツ活動している10歳代の中高生に好発する背骨の疲労骨折です。若年性スポーツ障害のなかでも代表的な疾患であり、これは骨の成長が十分に発達していない時期にスポーツで身体を反る動きや、捻る動きを過度に繰り返すことによって、背骨の関節にストレスがかかり発症します。(図1)


症状としては、運動中や運動後の背部痛を感じることがあります。初期の症状では違和感程度の

症状の為、成長痛と誤解されてしまう場合が多く早期発見が難しい骨折です。ある報告では10歳代で腰痛を訴える患者様の約30〜50%が成長期腰椎分離症と診断されたという報告もあります。

 

[分類]

腰椎分離症には、骨折の進行度によって病期が分類されます。(図2)


超初期・初期の段階で適切な治療を受けられていた場合、約90%で骨折部分が元通りになっていきます。一方、症状発生から時間が経過し、骨折部分が元通りにならず偽関節になってしまった場合、骨折部分が元通りになることは難しくなります。偽関節になると背骨が不安定になり、最終的には背骨同士がすべり(腰椎分離すべり症)、神経にストレスをかけてしまい、腰や下半身に強い神経症状が出現してしまう可能性があります。その場合、運動継続が困難になることがある為、早期発見が大切になっていきます。

 

原因として、身体の成長に伴う全身柔軟性の低下や、筋力(腹筋・背筋)低下による体幹不安定性が挙げられます。しかし、無理にストレッチや筋力トレーニングを行ってしまうと、骨折部分に過度なストレスをかけてしまい、症状悪化に繋がる可能性があります。

 

[治療]

当院では成長期腰椎分離症の治療として、第一選択は保存療法です。

初期は骨折部の回復を目指すために原則スポーツを禁止し、治療用装具を用いて骨折部を安静にさせます。それと並行して、骨折部の状態や症状に合わせてリハビリ専門職である理学療法士が運動療法(ストレッチ指導や筋力トレーニング指導)を行います。骨折部の重症化によって、偽関節になってしまった場合、症状に合わせながら腰椎分離すべり症の予防目的でリハビリを行い、スポーツ復帰を目指していきます。

 

[セルフエクササイズ]

今回は腰椎へのストレス軽減を目的としたセルフエクササイズをご紹介します。

〜ドローイン(腹式呼吸)〜

ドローインを行うことによって腰椎周囲の外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋(図3)が収縮し、

身体を動かした際の腰部の安定性を向上させます。

  • 仰向けで両膝は60〜90°位曲げて膝を立てた姿勢をとります。

手はお腹に置き、腹斜筋・腹横筋の収縮を確認できるようにします。(図4青丸

  • 鼻から3〜5秒で息を吸いながらお腹を膨らませていきます。
  • 口を窄ませながら6〜8秒で息をゆっくり吐いていきます。(図4青矢印

それと同時にお腹を限界までへこませていきます。(図4赤矢印

 

 


◎ポイント

  • 吐く際は呼吸を止めずお腹を凹ました状態を保ちながら、浅く吐き続けます
  • お腹以外の筋肉に力が入らない様になるべく力を抜きます
  • お腹をへこませる際に腰を反らないように注意します

〜サイドプランク(サイドブリッジ)トレーニング〜

サイドプランクを行うことにより、体幹筋群だけでなく大殿筋や中殿筋(図5)の殿筋群を収縮

させて、動いた際の骨盤安定性を向上させます。

  • 横向きになり肘と両膝を90°曲げ、肘は肩の真下へ置き身体を支えます。(図6)
  • 前腕と膝で身体を支えながらゆっくり腰を浮かしその状態を10秒キープさせます。(図7)

 

 


◎ポイント

  • 初めのポジショニングで頭から膝が一直線となるように意識します
  • 体幹筋群や殿筋群を意識させて身体を持ち上げていきます
  • 腰を浮かしている時は息を止めない様に注意します

 

中止基準としては、運動中に腰部や他の部位に痛み・不快感を感じた場合は中止してください。

 

今回は成長期腰椎分離症について説明させて頂きました。腰椎分離症になっていたとしても、運動以外での日常生活は強い痛みもなく生活できてしまうことが殆どで、早期発見が難しい場合が多いです。早期発見することによりスポーツ復帰時期が大きく変わるため、注意が必要です。

 

人によって痛む場所やその原因は異なります。中村整形リハビリテーション科ではその方に合わせた個別治療を行っています。

お身体の痛みでお悩みの方は、このような治療をリハビリテーション科で受けてみませんか?

ぜひ、金沢文庫の中村整形外科へお越しいただき医師にご相談ください。

 

 

執筆:理学療法士 柳澤 孝輔

監修:医師 中村 龍之介